ウーバーイーツ配達員が背負う“ウバック”の内側 撮影=筆者ウーバーイーツ配達員が背負う“ウバック”の内側 撮影=筆者

猛暑の中、屋外で働くウーバーイーツ配達員はどんな暑さ対策をしているのだろうか。ベテラン配達員が「一流と二流を分ける」と考える究極の対策は、意外にも“涼しさ”とは別の場所にあった。夏でも快適に過ごすために絶対に見過ごしてはいけないポイントとは?長年、過酷な夏を乗り切ってきたプロが採用する暑さ対策とNG対策を紹介する。(ウーバー配達員ライター 佐藤大輝)

ベテラン配達員が体で学んだ
「暑さ対策」とは?

 前編の記事では、ウーバーイーツ配達員として、商品の暑さ対策を紹介した。

 一方で、ブルーカラー従事者として配達員自身も「暑さ対策」が欠かせない。

 6年前に配達員の仕事を始めてから、夏の暑さは年を追うごとに深刻になっている。それに合わせて、私の暑さ対策も変化している。例えば私の場合、首に掛けるタイプの扇風機の使用をあえてやめた。

 扇風機は風を起こして熱い空気を吹き飛ばし、汗が乾く気化熱によって涼しくなるという原理だ。しかし外気温が体温を超えるような猛暑日になると、ただ熱風を浴びせられているだけのように私は感じる。

 私たちデリバリー配達員は、電車の中や商業施設など、エアコンの効いた屋内で過ごす時間が少ない。商品の受け取り以外、基本的には屋外で過ごす。そういった意味で、小型扇風機とは相性がイマイチ良くない。涼しい風を浴びる機会がほとんどないのだ。

 古典的な方法だが、私は持ち運んでいる飲み物(主にアクエリアス)を半分だけ凍らせ、首に当てることがある。なぜ半分だけしか凍らせないかと言うと、全部凍らせた結果、飲みたくても飲めないシーンが過去に何度もあったから。