4月からの新年度が始まり、自分や家族を取り巻く環境が大きく変わると、新しく入ってくる書類や提出すべき書類なども増えますよね。そんな時期には、「あれ、あの書類がない!」「やばい!もう提出期限が過ぎてる!」などと書類に関する事故が起こりがち。「紙」や「書類」の整理はひとつ間違うと、お金や信用に直結するだけに、きちんと管理したいものです。本記事では、「救世主のような本」「リアルに人生変わった」と読者から絶賛の声が寄せられている、片づけアドバイザー・石阪京子さんの、“紙に特化した片づけ本”『人生が変わる 紙片づけ!』の内容をベースに、書類や紙を必要な時に5秒で取り出せるシステムを作るための基本について紹介します。

【これで解決!】必要な書類を、必要な時に5秒で取り出せるようにするには?ファイルボックスの中は、様々なグッズを使って必要な書類を5秒で取り出せるようにしていきます。(「人生が変わる 紙片づけ!」より)

「必要な書類を5秒で取り出せる」ようにするための、マストアイテム

 前回、紙を行方不明にしないためには、A4に揃えて、ファイルボックスに立てて保管するのが必須だと申し上げました。

 そのファイルボックスの中の紙は、「フォルダー」「ポケットリフィル」「スティックファスナー」などのグッズを使って仕分けていきます。

 フォルダーには2種類あります。「個別フォルダー」と「持ち出しフォルダー」です。

「個別フォルダー」というのは、二つ折りになった厚紙のようなモノです。ノートの表と裏の紙だけがあって、中身はスカスカのようなイメージ。

 これのいいところは、しまいやすくて、取り出しやすく、全ての紙を広げて確認できるところです。ぺらっと開くので、そこにポイッと挟めますし、パッと取り出すこともできます。

 ホールド感がなく不安だと言われることもあるのですが、紙というのは、入れっぱなしにはなりません。捨てる時や、使う時が必ず来ます。がっちり収納してしまうと、出すのに時間がかかります。手軽に出し入れできるようにするのが、ホームファイリングの目的です。

「持ち出しフォルダー」というのは、薄い長方形の入れモノで、長いほうの辺の一方が開いています。

 これのいいところは、入口以外は閉じられているので、中身がこぼれないことです。マチがあるので収納力がそこそこありますし、このまま持ち運べるのがメリットです。

 フォルダーではなく、クリアファイルや封筒に入れてはダメですかと聞かれることがありますが、検索性が落ちると思います。フォルダーに比べると開けるのに時間がかかりますし、見出しを書く欄がありません。個別フォルダーと持ち出しフォルダーは見出しを書く欄が目立つように飛び出ているので、ファイルボックスの中にあっても、目次を引くような感覚で、すぐにそこへアクセスできます。

 ちなみに、紙製のフォルダーに見出しを書く時は、消せるペンを使うか、マスキングテープを貼った上に書くと便利。チーム分けの名前を変えたい時に融通が利きます。

フォルダーの中は、様々な大きさのものをリフィルでA4に揃える

「ポケットリフィル」というのは、「個別フォルダー」に差し込んで使うクリアなポケットです。A4や、A4の2分割、4分割、8分割など色々な種類があります。

 例えば、年金手帳ぐらいのサイズだったら2分割されているリフィルに入れ、ショップカードぐらいの大きさだったら8分割されているものに入れます。こうやって、大きさによってポケットリフィルの種類を使い分けていきます。ポケットリフィルを使うメリットは、A4サイズにまとめられるので細かいモノがバラバラにならないことです。

「スティックファスナー」は、ポケットリフィルを個別フォルダーに綴じるために使うグッズです。個別フォルダーに空いている穴と、ポケットリフィルの穴に通して綴じることができます。

 なお、ファイルボックスには縦型と横型がありますが、縦型だと、個別フォルダーにはさんだ紙が落ちてしまうので私は横型がおすすめ。もし、スペースの関係上、縦型のファイルボックスしか置けない場合は、持ち出しフォルダーの縦型バージョンを使ってください。

 ちなみに、100均で売っているようなクリアファイルフォルダーに書類を収納している方も多いですが、私はあまりおすすめしません。クリアシートの表裏にも入れきった後、真ん中に紙をはさむようになり、紙がバサッと落ちるケースが後を絶たないからです。自分で穴を空けて綴じるタイプも、結局、先送りにして紙が溜まりがちです。

(本稿は、『人生が変わる 紙片づけ!』の一部を抜粋・編集したものです)