子育てで避けては通れない「スマホ」。活用できるようになってほしい一方で、小学生が巻き込まれる“SNSトラブル”も気がかりです。いつから子どもにスマホを持たせたらいいのか、専門家にうかがいました。発売中の「AERA with Kids 2023年春号」(朝日新聞出版)からお届けします。
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カギを握るのは“親の知識”“子ども自身の判断力”
デジタルネイティブと呼ばれる今の小学生。アナログ育ちの親を悩ませるのが「いつから子どもにスマホを持たせればいいのか」です。子どものスマホやネット問題に詳しい兵庫県立大学准教授の竹内和雄先生はこう言います。
「子どもにスマホを持たせるかどうかの基準は二つ。『親の知識』と『子ども自身の判断力』です」
親が子どものスマホにフィルタリングなどを設定したり、危険なことを子どもに伝えたりしてなるべく安全に使わせられる知識を持っているのか。さらに、子ども自身も「会ったことがない人から連絡がきても返信しない」「危なそうだからタップしない」といったとっさの判断ができるかどうかを基準にするといいそう。
SNSとの付き合い方などに詳しいITジャーナリストの高橋暁子さんも次のように話します。
「中学校では部活やクラスの連絡がほぼLINEであるため、スマホの必要性が高まります。小学生のうちから持たせる場合、親がしっかり管理できるならいいと思います。キッズスマホなら最初から位置確認、フィルタリング機能や利用制限などが入っていますが、一般のスマホでも設定すればほぼ同じように使えます。ただ、スマホは子どもが扱うには高機能すぎますし、無くした、壊したなどのトラブルも。わが子の場合は大丈夫かを検討したほうがいいですね」
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2歳で6割超がネット利用 親のお古のスマホを使うケースも
子どもが外で使える自分専用のスマホは持っていなくても、幼いころからネット利用は始まっている(グラフ参照)。
「夕食の支度時などに親のスマホやテレビで動画を見せているのでしょう。子どもを取り巻くネット環境は急激に変化しており、もはやスマホというより、ネットの問題になってきている。動画視聴やオンラインゲーム、SNSなどを含めたネットとどう付き合っていくのかが子育てのポイントに」(竹内先生)