近年、SNSがらみの事件に巻き込まれる18歳未満の児童が増加しています(警察庁「2019(令和元年)の犯罪情勢」より)。さらに、自粛期間の長期化で子どもたちがスマホにふれる時間も増えているといいます。「有害サイトのブロックや利用制限をかけているから大丈夫」と親が思っていても、最終的には子ども自身の行動がきっかけで多くの事件が起きているのが現状です。そこで今回は、元捜査一課でデジタル捜査班の班長を務めた佐々木成三さんの新刊『元捜査一課刑事が明かす手口 スマホで子どもが騙される』(青春出版社)から、親子で知っておきたい、トラブルを防ぐスマホの使い方を紹介します。
子どもに親のスマホを使わせるとき、やってはいけないこと
子どもがスマホの人気ゲームをやりたいと言い出しました。親が自分のスマホを子どもに使わせるうえでまず、やってはいけないこととは何でしょうか?
ゲームをやらせる時間?知らない人とゲームをすること?有害サイトを見ること?どれも大切ですが、正解は、「親のアカウントを渡すこと」です。実は、これがいちばん危険なのです。
原則として、13歳未満の子どもはアカウントを作ることができません。ですからたいていの親御さんは、自分のスマホを使わせるか、子どもにスマホを持たせている場合は、親のアカウントでゲームをやらせているのではないでしょうか。