学校・友達・先生が問題ではない…子どもが不登校になるたった1つの理由とは(写真はイメージです) Photo:PIXTA
思春期の子どもは何を考えているのかわからなくて、親も不安になりがちです。特に不登校になっていたり、不登校が長引くと悩みも深まる一方です。なぜ、学校に行けないのか……。不登校の親子をサポートしている不登校解決コンサルタントの菜花俊さんは、子どもが学校に行けなくなる理由はたった1つであると言います。そこで今回は著書『不登校から脱け出すたった1つの方法』(青春出版社)から、思春期の子どもの心と親に何ができるのかを紹介します。
子どもが学校に行けなくなるたった1つの理由とは
お子さんが学校に行けない理由を、あなたはどのように考えていますか?
学校に問題がある。先生が悪い。友だちのせい――。
いくつもの理由が複雑に絡み合っていると考えている人もいるでしょう。
しかし、どれも正しい答えではありません。実は、お子さんが学校に行けない理由は、たった1つなのです。
「そんなはずはないでしょ。子ども一人ひとり違うはずよ!」……もしかしたら、そう思われるかもしれません。
しかし、子どもが学校へ行けない理由は1つしかなく、その理由と解決法を誰も知らないために、全国の何十万人もの子どもたちが学校に行けずにいるのです。
たった1つのその理由。それは、「恐れ」です。
あまりにも単純な答えで、びっくりされたでしょうか? しかし、心理学や生物学においても、これはまぎれもない事実なのです。
人間に限らず生物は、「苦痛」を避け、「快楽」を求めるよう遺伝子によってプログラムされています。特に私たち人間は、過去に受けた苦痛を「恐れ」として記憶し、再び同じ苦痛を受けないように回避しようとします。
つまり、学校に行けない子どもたちは、学校に行くことによって受けるかもしれない苦痛を避ける(恐れる)ために、学校へ行かない(行けない)のです。考えようによっては、人間として正常な行動と言えるのかもしれません。
学校で受けるかもしれない苦痛や恐れには、いろいろなものがあるでしょう。
肉体的暴力、精神的暴力、将来に対する不安、親の愛に対する不安などに対する恐れから、子どもは学校に行けなくなってしまうのです。
「生まれてこなければよかった」「どうなってもいい」 はウソ
お子さんが思春期になると、親には子どものことが見えづらくなってきます。
男の子は特に、家での口数が減る場合が多いので、お母さんは「何を考えているか、わからない!」と悩みがちになります。
勉強もあまりしていないようだし、交友関係もわからない。もしかすると不良とつき合っているかも……。そのような状況になってくると、往々にして、親子でのぶつかり合いが始まります。
「いったい何を考えているの!」「勉強はちゃんとしているの?」「悪い子たちとつき合うのはやめなさい!」
ついガミガミ言ってしまう親に、お子さんも暴言を吐くことがあります。中には「なんで僕(私)なんかを産んだんだ!」「こんな家に生まれてこなければよかった」などの言葉をぶつけられ、滅入ってしまう親御さんもたくさんいらっしゃいます。
Sさんもその一人。相談を受けたとき、Sさんの息子さんは中2で、不登校になって4カ月目でした。
中学に入学後、最初は良かった成績がどんどん下がっていった息子さん。不良グループとつき合うようになり、学校帰りの寄り道や、喫煙で学校に呼び出されるようなことが、しだいに増えてきました。
さんざん咎めるSさんに、ある日息子さんは言いました。
「もうどうなってもいい!」
「僕なんか死んだほうがいいんだ!」
「こんな家に生まれてこなければよかった!」
以来Sさんは、息子さんのそんな言葉をもう一度聞くのが怖くて、学校のことも、部活のことも、いっさい話題にできなくなってしまったそうです。
すっかりふさぎ込んでいるSさんに、私ははっきりと申し上げました。
「息子さんの言葉は、すべて嘘です。気にしないでください。お子さんの言葉の裏にある、本当の心に気づいてください」と。
息子さんの本当の心の声。
それは「助けて!」「さみしいよ」「もっと愛してよ」です。
どうして反抗するのか?
思春期というのは、子どもの心が不安定になる時期です。思春期でなくても、学校へ行けなくなっている子どもの気持ちは常に揺れ動いているものです。
そこへ親が少しでも注意したり、怒ったような声を出したりすると、大きな声でわめいてみたり、返事をせずに自室にこもってしまったり……。
そんなお子さんの反抗的な態度に悩み、どうしたらいいのかわからなくなっている親御さんは多いことでしょう。
大人だって人間です。子どもが反抗的な口のきき方をしたり、無視したり、ましてや暴力をふるってきたりしたら、頭にきますよね。でも、そこで冷静に考えてみることが大切です。
お子さんは、なぜ反抗するのでしょう。







