20年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2024』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2022年12月時点に執筆した『大学図鑑!2024』をもとにしています)

大学生Photo: Adobe Stock

立教大学のキャンパスはどんな雰囲気?

 本拠地は池袋西口。交通の便は最高だし、デパートや劇場、映画館、飲食店など何でもそろう大繁華街だ。かつては怖いイメージもあった西口公園は、2019年に劇場公園としてリニューアルされおしゃれな空間に。

 池袋キャンパスの周囲は以前コンクリートの壁で囲われていたが、それを取り払いフェンスにすることで、より地域に開かれたキャンパスとなった。豊島区と教育連携協定を結んだり、地元NPOと連携したり、東京芸術劇場で立教大学交響楽団が定期演奏会を開いたりするなど池袋との結びつきは強い。

 立教は、そんな池袋キャンパスと、埼玉の郊外にある新座キャンパスとの「学部割れ」大学である。新座キャンパスは、池袋とは別世界で牧歌的。立教のイメージにひかれて入学する場合は、それなりの心の準備をしておく必要がある。

池袋キャンパス

 JR山手線や埼京線や西武線、東武線、たくさんの地下鉄が乗り入れている池袋駅西口から通称“立教通り”に面した校門まで徒歩7分。大学周辺は、駅前の喧騒がウソのような閑静な住宅街。

 正門をくぐるとツタの絡まる本館があり、そこを抜けると西洋庭園のような空間が広がる。赤レンガ造りの2号館や3号館は本館とともに都の歴史的建造物にも指定され、瀟洒な外観が印象的。芝生やベンチでは、男女が楽しげに語らっている。

 もともとこぢんまりとしたキャンパスだったが、近年の新施設増設でさらに狭くなった。多くの学生で昼休みは祭りのようにゴミゴミと混みあい、雨が降ると傘の大群で身動きもままならない。学生の満足度は、広さ以外に関してはまあまあ高い。地下1階、地上5階建てのサークル棟「ウィリアムズホール(通称・ウィリホ)」には、地下に音楽スタジオまである。8号館のパソコン教室は11室に1000台以上が設置され、利用状況は携帯から確認できる。2018年に、東京23区では初となるスピードクライミング壁を設置した。

 国内の大学でも屈指の大規模図書館では、館内全域で無線LANが利用可能な他、パソコンは備え付けと貸し出し用を合わせて約500台利用できる。「広くて利用しやすい」と学生からも好評。旧図書館は「メーザー・ラーニング・コモンズ」という学習スペースとなった。