ウクライナを巡るドナルド・トランプ前米大統領の姿勢を巡り、欧州で警戒感が強まっている。トランプ氏がロシアとの戦いが続くウクライナへの支援を明言しなかったことで、米国がこれまで通り支援で主導的な役割を果たすことができるのかどうか、疑念が生じている。トランプ氏は2024年の米大統領選で、共和党の最有力候補と目されている。10日に参加した米CNN主催の対話集会では、ウクライナでの戦争を速やかに終結させることが優先事項だと語った。ウクライナがロシアに勝利することを望むかどうかについては明言を避け、欧州に対してウクライナへの支援額を増やすよう求めた。トランプ氏は「ロシアもウクライナも、これ以上死者を出してほしくない」とし、「私はそれを24時間以内に実現させる」と述べた。