2023年までのNISAと、2024年からの新しいNISAを横並びで比較(2023年4月3日現在)2023年までのNISAと、2024年からの新しいNISAを横並びで比較(2023年4月3日現在)。アエラ増刊「AERA Money 2023春夏号」より
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 この「1800万円」や「1200万円」はどう累計されるのだろうか。

「買ったときの金額を足していく形。よって、購入後に値段の上がり下がりがあっても『あなたが非課税保有限度額のうちいくら使ったか』は変化しない」(金融庁)

 1年当たりの投資金額は、つみたて投資枠が120万円まで、成長投資枠が240万円まで。併用すると年間最大360万円の投資ができる。非課税保有限度額1800万円から逆算すると最短5年で枠を使い切れることになる。

 非課税保有限度額いっぱいまで買ったあとの話をしよう。保有している金融商品のうち一部または全部を売却すると、「翌年に売却分の『枠』が復活する。復活する枠の金額は『買ったときの金額』で計算される」(金融庁)

 たとえば100万円で買った金融商品が150万円になって7月に売却。すると翌年に100万円分の枠が復活するというイメージ。

 同じ金融商品を複数回に分けて買っていた場合はどうなる?

「それぞれを買ったときの値段の『平均』で計算される」(金融庁)

 たとえばAという株を1年目に60万円で1株買った。2年目に80万円でもう1株買った。3年目に2株のうち1株を売った。

 この場合、復活する金額は「(60万円+80万円)÷2」で70万円となる。「何年にいくらで買った分が復活する」という考え方ではなく、単純に「平均取得単価70万円の株を2株、保有している」と見なされるのだ。

買えない金融商品

 新しいNISAのつみたて投資枠で買える投信は、従来のつみたてNISAで買える投信と同じ。計225本(2023年4月4日付の金融庁資料)から選べる。

 成長投資枠で買える金融商品は原則、一般NISAと変わらないが、対象外となるものもある。

「上場株式等(日本株、ETF、REIT<不動産投信>など)の整理・監理銘柄は対象外。また、株式投信とETFは『信託期間20年未満』『高レバレッジ型』『毎月分配型』、REITは『高レバレッジ型』が除外される」(金融庁)