みなさんはスケジュール管理をどのようにおこなっているでしょうか?
月単位日ごと週ごとetc.やり方はいろいろあります。
忙しい毎日を過ごしていると、365日はあっという間。
もっと有意義に時間を使いたい気づけば同じような毎日を過ごしている
などなど、スケジュール管理に関する悩みは尽きません。
そこで、30代で経営者歴10年以上、『20代が仕事で大切にしたいこと』著者の飯塚勇太氏に、気持ちの切り替えが苦手な人におすすめの「スケジュール管理術」について伺いました。
(編集/和田史子 初出:2023年6月23日)

気持ちの切り替えが苦手な人は絶対にやるべき「スケジュール管理術」【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

「同じような日々が延々と続く」感覚をなくしたい

今さら言うことでもないのですが、働いている人や主婦の方、学生のみなさんなど、多くの人が忙しい日々を過ごしています。

年を重ねれば重ねるほど、1年経つのが早くなる。厳密にいえばそんなわけがないのですが、体感的には確かに、年を重ねれば重ねるほど、1年経つのが早くなる感覚があります。
おそらくそれだけ、毎年、忙しさが増しているのでしょう。

365日は、あっという間に流れていきます。
特に忙しい時期には、同じような日々が延々と続く感覚に陥ります

この「同じような日々が延々と続く感覚」を持つことは、精神衛生上あまり良くありません。
疲れがたまってくると、「また明日もこんなふうに1日じゅう追われて終わるのかな」などとネガティブな気持ちになります。忙しいときに「同じことの繰り返し」だと考えてしまうと、「終わりなき毎日」に絶望し、気分はどんどん落ち込んでいきます。

そこで私は、1年を「365日」ではなく、「52週」ととらえるように心がけています。

1年を「52週」ととらえるだけで、不思議と時間が増えます。

気持ちの切り替えが苦手な人は絶対にやるべき「スケジュール管理術」【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

1週間ごとに「区切り」をつける

忙しい中で、その日その日の仕事をじっくり振り返る時間をとるのはなかなか難しいものです。
しかし1週間の中で1時間くらいならなんとかなります。

その1時間を利用して、仕事でよかった点や反省点を振り返る「復習」をし、いったん「区切り」をつける。すると、前の1週間で生まれたモヤモヤを翌週に引きずることはなくなり、心は安定します。
以前の記事では「週報」をつけることをおすすめしました。

また、プロジェクトの方向性について仲間とやり合ってしまったり、取引先からこっぴどく叱られてしまったりといった日は、その日のうちに感情に折り合いをつけて振り返るのはなかなか難しいものです。
しかし1週間単位で振り返ると、時間が経っているので「あのときはカチンときたけど、よく考えたら確かにあの人の言うとおりだな」といったように、心に余裕が生まれて、素直な改善に結びつけやすくなります。いわば「ダークサイド」に落ちづらくなる効果もあるのです。
(ダークサイドについては、こちらの記事を参考にしてください)

気持ちの切り替えが苦手な人は絶対にやるべき「スケジュール管理術」【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

気持ちの切り替えの苦手な人ほど、やってほしい

1年を「365日」でもなく、「12ヵ月」でもなく、「52週」と考える。
言い換えると1週間で区切りをつけるということです。

この「区切りをつける」というのが本当に大事。先ほどのように仲間とやり合ったり、取引先から叱られたりしたときには、いつまでも負の感情を引きずってしまい、うまく気持ちを切り替えられないこともあります。特に気持ちの切り替えが苦手な人は、ストレスをため込んでしまいがちです。
1週間を「いったん終わらせる」ことで、自然と気持ちも切り替わります。
慣れるまでは、週末までストレスを持ち越してしまうこともあるかもしれません。
しかし、習慣化することで、自然と気持ちの切り替えができるようになります。

心の健康を保つためにも、意識的に「今週を終わらせる」ことが大切なのです。

金曜の夕方に1週間の振り返りをして、「今週もこんなことをして、こんなふうにがんばれた。お疲れ様でした」自分をねぎらうのもいいでしょう。
区切りをつけたので、週末は仕事のことをいったん忘れて思い切りリフレッシュできます。

そして、月曜日からまた「新しい1週間」を新鮮な気持ちでスタートさせるのです。
これこそが、「復習」の密度を高めて質の高い行動をとりつつ、心の安定を保つコツです。

気持ちの切り替えが苦手な人は絶対にやるべき「スケジュール管理術」【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

(飯塚勇太著『20代が仕事で大切にしたいこと』から一部を抜粋・改変しています)

飯塚勇太(いいづか・ゆうた)
株式会社サイバーエージェント専務執行役員
1990年神奈川県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。
2011年、サイバーエージェントの内定者時代に、友人らと開発・運営した写真を1日1枚投稿し共有するスマートフォンアプリ「My365」を立ち上げ、21歳で株式会社シロク設立と同時に代表取締役社長に就任(現任)。2014年、当時最年少の24歳でサイバーエージェント執行役員に就任。2018年株式会社CAM代表取締役、2020年株式会社タップル代表取締役に就任(現任)。2020年サイバーエージェント専務執行役員に就任(現任)。
『20代が仕事で大切にしたいこと』が初の著書となる。