疲れたな、どうもやる気が出ない、調子が良くない。
人間誰しもこんなときはあります。
しかし、テレワークだからとダラダラ仕事をしてしまったり、夜遅くまでスマホいじりがやめられない…となると、日常生活に支障をきたしますので問題です。
では「ダレる自分」をどうやって止めればいいのでしょうか。
ここでやってはいけないのが、「気合いでやる!」と言って自分自身でなんとかしようとすること。
それでは息切れし、かえってしんどくなります。大切なのは「いつもの自分のまま」できること。
気合いやモチベーションがなくてもOKなやり方をお伝えします。
そこで、30代で経営者歴10年以上、『20代が仕事で大切にしたいこと』著者の飯塚勇太氏に「ダレそうになる自分をコントロールする方法」について伺いました。
(編集/和田史子)
ダレる時間を極力短くすればいい
人間誰しも、ダレることはあります。
常に全力でがんばり続けることなど無理です。
ダレること自体はあたりまえ、気にしすぎることはありません。
体調が悪いわけではないのに、なんとなく気分が乗らない。休みたい。サボりたい。遊びたい。ダラダラしていたい。たまにはそんな日もあります。
ただ、ダレる時間が長くなればなるほど、それだけ生産性は下がります。ダレるのは人間的ではありますが、「人間だから、まあいいか」とダレる気持ちに身を任せていつまでもダラダラし続けていては、物事を前に進めることができません。
では、ダレる時間を極力短くするには、どうすればよいのでしょうか。
ダレるのは「気持ちの問題」ですから、いったんダレてしまうと、気合い一つで立て直すのはなかなか難しくなります。なぜなら「気合い」は不自然な行為だから。不自然なことは続きません。
では、無理せず続けられる方法はあるのでしょうか。
ここでおすすめするのが「しくみ化」です。
人を使って「しくみ化」する
例えば、金曜日の午後になるといつも、土日の休みに向けて気分が舞い上がってしまい、なかなか仕事に集中できない人がいるとしましょう。
もしも私が、この状態に陥っていたとしたら、「金曜日の終業前に必ず週報を書いて、上司に提出する」という「自主的なミッション」を自分に課します。
自分で自分を制御できないから、ダラけてしまうのです。だったら「上司」の力を借り、無理矢理にでも動かざるを得ない状況を作ってしまいます。
私だったら、上司に「17時までに週報を提出します」などと宣言して、あとに引けない状況を作ってしまいます。
すると、ダレる時間は短くなり、自主的に1週間を振り返る習慣が身につき、上司には「なんだかこいつ、やる気あるな」と思われつつ、上司からのフィードバックまでもらえます。まさに一石四鳥です。
「しくみ」を作るのもダルい、
という人におすすめは…
自分を「習慣」で支配する。これこそが「しくみ化」です。
ここまで読んでくださった方はお気づきだと思いますが、私はやる気や気合いで仕事をコントロールしません。前にお伝えしたとおり、それは不自然なことだからです。やる気があってもなくても「できる方法」、それが「しくみ」なのです。
「しくみ」を作るのがそもそもダルい。そう感じるようなら、単純な「環境の調整」をしてみましょう。
なんとなくスマホをダラダラ見続けてしまったり、通知がきたら気になってすぐにチェックしたくなってしまったりするようなら、スマホを目に見えるところに置かない。通知を切ってサイレントモードにする。カバンの中にしまう。
実に素朴な対策で、驚くほど集中力が高まります。
テレビにカバーをかける。昼食を食べすぎない。お菓子や甘い飲み物を買わない。仕事がある前の晩はお酒を飲みすぎない……など、「ダレる原因」となりそうなものをあらかじめ取り除くだけで解決することは結構多いものです。どれも小さなことですが、効果は絶大です。試してみてください。
(飯塚勇太著『20代が仕事で大切にしたいこと』から一部を抜粋・改変しています)
株式会社サイバーエージェント専務執行役員
1990年神奈川県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。
2011年、サイバーエージェントの内定者時代に、友人らと開発・運営した写真を1日1枚投稿し共有するスマートフォンアプリ「My365」を立ち上げ、21歳で株式会社シロク設立と同時に代表取締役社長に就任(現任)。2014年、当時最年少の24歳でサイバーエージェント執行役員に就任。2018年株式会社CAM代表取締役、2020年株式会社タップル代表取締役に就任(現任)。2020年サイバーエージェント専務執行役員に就任(現任)。
『20代が仕事で大切にしたいこと』が初の著書となる。