最近のある日の午前3時30分頃、10数発のロシア製ミサイルが、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を防衛している同国防空部隊のレーダースクリーンに映し出された。ミサイルはキーウに向かって飛んでおり、中には速度がマッハ6(音速の6倍)に達するものもあった。多くは、隊員が操作する迎撃ミサイルシステムの発射機を直接狙っていた。ウクライナの部隊長はインタビューで、隊員たちはパニックに陥らなかったと述べた。彼らには時間がなかった。しかし、部隊には米国製の地上配備型迎撃ミサイルシステム「パトリオット」が配備されていた。このシステムは数日前、極超音速弾道ミサイル「キンジャル」を初めて迎撃していた。Kh-47としても知られるキンジャルは、ロシアが保有する最も先進的な兵器の一つだ。