スウェーデンとフィンランドは昨年、北大西洋条約機構(NATO)への加盟を申請し、他の加盟国を驚かせたが、既にこの軍事同盟の中にスムーズに収まりつつある。北欧の両国は長年、NATOへの加盟はロシアと敵対することになり、自国の安全保障を危うくすると主張してきた。しかし昨年、ロシアがウクライナに大規模侵攻したことを受け、方針を一転した。そうした長年の加盟を控える公の姿勢の裏で、国際派の当局者らは数十年にわたって周到に準備を進めていた。彼らは1990年代から、完全加盟に否定的な国内世論が許す限り自国をNATOに近づけようとしてきた。フィンランドは4月に正式に加盟し、スウェーデンはまだ批准を待っている状態だが、そうした長年の努力は実を結びつつあり、両国は異例の速さとスムーズさでNATOの作戦に統合されている。