米国と中国が高官級の交流復活に向けて慎重に準備を進める中、中国の習近平国家主席は紛争に備える取り組みを強化している。習氏は先月末以降2度にわたり、極端なシナリオや状況に備えるよう国民に促してきた。その際、米中間の競争が激化するにつれて緊張が高まる可能性を示唆する表現を使っている。習氏は5月30日に開かれた国家安全保障を巡る幹部会議で、「最悪で極端なシナリオに備えなければならず、強風や荒波、さらには危険な暴風雨といった大きな試練に耐える準備ができていなければならない」と述べた。その1週間後、習氏はこの概念を経済分野に拡大した。内モンゴル自治区の工業団地を視察した際、国内市場の構築に向けた取り組みは「極端な状況下でもわが国経済が通常通り運営されることを確実にする」ことが目的だと述べた。