ジャネット・イエレン米財務長官は23日、合併を模索する銀行が年内に増えるだろうとの見方を示した。金利上昇や銀行業界の混乱を受けて、預金者をつなぎとめるためのコストが増加していることが背景という。金融サミットに出席するため訪れたパリでインタビューに応じた。米連邦準備制度理事会(FRB)が昨年から開始した急ピッチの利上げを受けて、一部の中小銀行も預金金利を引き上げている。イエレン氏は、3月のシリコンバレー銀行(SVB)とシグニチャー銀行の破綻後もこの傾向は続いていると述べた。こうした預金金利の引き上げで銀行の収益性は悪化していると指摘。その状況は各行が7月に発表する4-6月期決算で浮き彫りになる可能性がある。イエレン氏は破綻を巡る不安定な状況が繰り返されるとはみていないものの、業績悪化が株価を圧迫し、一部の銀行を合併へと促すかもしれないと述べた。
米銀、合併進む公算大=イエレン氏
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