ロシアにおける混乱は、ウクライナでの戦闘がより多くの犠牲を伴うものになるとの見通しを、ウクライナ政府や同国を支持する西側の国々に与えている。米国とその同盟国は今後、一段と混迷するロシアに立ち向かわなければならなくなる。ロシアでは、民間軍事会社ワグネルの反乱が失敗に終わったことを受けて、現職にとどまろうとするウラジーミル・プーチン大統領の試みが、自らの政策や行動により強く作用する公算が大きい。週末に起きたこの事件を受け、ウクライナの戦場ではロシア軍の効力が損なわれ、ウクライナに有利に働く可能性がある。ロシア軍が無秩序になることで命令系統にほころびが生じたり、統制が乱れたり、軍の士気が下がったりしかねない。ただ、ウクライナ兵士によると、これまでのところロシア国内の混乱が同国の防衛ラインにまで及んでいる兆候はほとんどないという。
弱体化したロシア、一段と予測困難に
ワグネル反乱のプーチン政権やウクライナ戦況への影響、西側戦略家は見極める必要
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