南米の小国ガイアナは近年、巨大油田の発見を受けて世界の有力エネルギー企業や金融機関、国家と相次いで関係を構築してきた。そして今度は石油輸出国機構(OPEC)が同国に熱視線を送っている。事情に詳しい複数の関係者によると、OPECはガイアナに加盟を打診している。世界で最も成長著しい産油国として台頭する同国に対し、影響力を発揮したい考えだ。OPEC加盟国の代表2人によれば、ここ数カ月の間にサウジアラビアのエネルギー相のアブドルアジズ・ビン・サルマン王子とOPECのハイサム・アルガイス事務局長がガイアナに加盟を呼び掛けた。ガイアナのバラット・ジャグデオ副大統領はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に対し、今後数十年で石油需要は減少が予想されるため、目先は生産量と利益を最大化する必要があるとし、現時点では加盟を考えていないと述べた。