アロワーで心の癖を書き換える

 心の癖も怒りの元も幼少期の体験や感情と深く結びついており、簡単に除くことはできません。そして、成長の過程で心の癖や怒りの元を一つも身につけない人もいません。だからこそ、自分で気づいて少しずつ軌道を修正していくしかないのです。

 その方法の一つが「アロワー」という、「心の癖」に自分で許しを与える方法です。

●繊細タイプであれば「人より自分を大切にしていいんだよ」。
●頑張り屋タイプであれば「人生を楽しんでいいんだよ。やるべきことをやったらそれでいいんだよ」。
●せっかちタイプであれば「じっくり、ゆっくり腰を据えてやっていいんだよ」。
●強がりタイプであれば「どんな感情を持ってもいいんだよ」。
●完璧主義タイプであれば「ダメなところもあって当たり前、そのままの自分でいいんだよ」。

 こうした言葉を何度も自分に言い聞かせて、少しずつ思い込みを変えていくという方法です。

没頭が心の癖を健全に向かわせる

 ただし、思い込みをなくすのは簡単なことではありません。それなりに時間もかかります。そこでおすすめしたいのが、身体からのアプローチです。

 一つは、「健全な没頭」です。もの作りでもスポーツでも家庭菜園でも読書でも、なんでも構いません。夢中になれることにとことん向き合うことです。

「死んでしまいたい」「自分には価値がない」など、怒りの元から激しい怒りがわいてきた時に、没頭できることを行うことで、心を駆り立てる強いエネルギーを健全なほうに向けるのです。いわばリラックスできて、のめりこめる趣味ですね。

 この没頭できる何かは、「せっかちタイプ」の趣味のように、追い立てられてやるのでは意味がありません。出来不出来を誰かと比べたりせず、本当に夢中になれることがよいのです。