ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏(62)は、通信アプリ「テレグラム」に午前7時24分に投稿された「反乱」を告げる動画の中で、ロシア軍の高官2人を侮辱したうえ、自身が率いる雇い兵の部隊を首都モスクワまで進軍させると警告した。「お前たちがわれわれの戦闘員を食肉のように扱うから、彼らは死ぬのだ。弾薬もなければ計画もない」。ロシア南部ロストフ州ロストフナドヌーにある南部軍管区司令部を制圧した覆面姿のワグネル戦闘員らに囲まれたプリゴジン氏はこう述べ、セルゲイ・ショイグ国防相とワレリー・ゲラシモフ参謀総長を引き渡すよう要求した。プリゴジン氏は2人を「老いぼれた道化師」と呼んだ。この動画は世界中で反響を呼んだ。プーチン体制23年の間で最大の脅威をもたらした電撃的な反乱の一因がここには示されている。
プリゴジン氏、なぜプーチン氏に牙むいたか
軍の内紛や財政的圧力、個人の政治的野心も性急な決断の背景
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