「副都心線が有楽町線に誤進入」なぜ起きた?1500人巻き込んだトラブルの真相は6月23日朝、東京メトロ副都心線の列車が誤って有楽町線の線路に進入するというトラブルが発生(東京メトロ副都心線17000系) Photo:PIXTA

6月23日朝、東京メトロ副都心線の列車が誤って有楽町線の線路に進入するというトラブルが発生した。列車は次の千川駅で乗客約1500人を降ろし、新木場まで回送列車として運行。両路線に最大20分程度の遅れが発生した。なぜこのようなトラブルが起きてしまったのか。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)

ポイントの切り替えを誤り
有楽町線に進入

 小竹向原駅は和光市~小竹向原間で線路を共用する副都心線と有楽町線と、西武有楽町線・池袋線からの乗り入れ列車が合流し、小竹向原の先で副都心線、有楽町線の専用の線路に分岐するジャンクションである。

 当該列車は西武池袋線小手指駅始発、みなとみらい線元町・中華街行きの急行で、小竹向原から東京メトロに乗り入れ、副都心線方面に進むはずだったが、小竹向原駅が分岐器(厳密には正しくないが以下、俗称としての「ポイント」と記す)の切り替えを誤り、有楽町線に進入してしまった。なぜこんなことが起こるのか。