ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、首都モスクワの手前まで進軍する反乱に遭ったのに続き、史上まれに見る複雑な企業乗っ取りを指揮するという新たな試練に直面している。  サンクトペテルブルクのガラス張り高層ビルにある民間軍事会社ワグネル・グループの本部は封鎖され、ロシア連邦保安局(FSB)の捜査官がその内部で捜索を続けている。先月起きた反乱を主導したワグネルの代表エフゲニー・プリゴジン氏に不利な証拠を集めるためだ。