自分が少々損をしても相手のために動くことで、それを上回る恩恵を得ることもある。結婚披露宴などでプロ司会者として活動する傍ら、マナーや人間関係に関する著書も多い鹿島しのぶ氏の新刊書『小さな感謝 人生を好転させる一番簡単な方法』からの一部抜粋で、「感謝力」の磨き方を教授する。
損得なしのプレゼントは
相手の印象に必ず残る
私は、「サービス精神を発揮するということは、感謝の気持ちを表すための方法のひとつだ」と考えています。
たとえば、お土産でもいいし、お誕生日やクリスマスでもいいのですが、何かプレゼントをするということは、「あなたのことを気にかけている。感謝している」という気持ちを伝える手段としてとても効果があるでしょう。
相手にとって、モノが残ると同時に、思い出としても残ります。モノを贈るときには、何を贈ったら喜んでもらえるのか、そのときのベストだと思われるモノを贈るべきです。通り一遍のモノでは相手の心を揺さぶることはできません。頭を悩ませ、相手のことを考えて選んだプレゼントは相手の印象に必ず残りますし、間違いなく喜んでもらえるはずです。
また、感謝を伝えるのはモノばかりではありません。
言葉や行動にもそんな力が備わっています。何か特別なことがあったからというのではなく、何気ない日常の会話のなかに、「いつも助けてもらって、本当にありがとう」と感謝の言葉を挟み込めば、いわれた人はうれしくなります。