午後のワイドショー「ゴゴスマ」(TBS系)を、東海ローカルから全国の人気番組へと躍進させた立役者である同番組MCでフリーアナウンサーの石井亮次氏が「話し方の極意」を初めて明かした『ゴゴスマ石井のなぜか得する話し方』が話題です。
上手にしゃべることではなく、相手を楽しませて、場の空気をよくすることを目標にかかげ「他人(ひと)はいじるな、自分をいじれ」「会話は合気道」「究極のほめテク」など、サービス精神にあふれる独特の会話術を披露。話し方で損をしているすべての人の救世主ともいえる本書から抜粋し、具体的な話し方のテクを紹介します。

会話の相手がなぜか心地よくなる話し方のコツPhoto: Adobe Stock

会話が盛り上がらない人とはリズムが違う?

 前回、会話とは合気道のようなものだと申し上げました。会話で「気」を合わせるのが大事というのは、相手の価値観に合わせるということでもありますが、「声のトーン」や「話し方のスピード」も相手に合わせたほうが盛り上がります。

 アナウンサーをしているので「どのくらいの声のトーンやスピードで話すのが正解ですか」と聞かれることがありますが、日常会話では、その正解を探すよりも、相手に合わせて変えることのほうが大事ですし簡単だと思います。

 同じような内容を話しているのに、なんとなくスムーズに話が盛り上がる人、全然盛り上がらない人がいますよね。それはおそらく、「会話のリズム」によるのだと思います。

 ゆっくり考えて慎重に言葉を口に出す方に対して、こちらが、早口で矢継ぎ早に話しかけると、相手は、急かされているように感じて、話しづらくなるかもしれません。

 また、声のトーンが高めで楽しそうに話す方に対して、こちらが低くて暗い声で受けごたえすると、なんとなく、相手のテンションが下がってしまいそうですよね。逆もまたしかりです。

 このような場合、相手の話し方のスピードや声のトーンなどを注意深く観察して、相手のリズムやトーンを真似て、呼吸を合わせてみましょう。これもまさに「気」を合わせるということ。

 相手との「気」が合うと、自然にお互いに話しやすくなり、楽しくその場が盛り上がるようになります。