「悪い報告が上がってこない…」→“人にやさしく”を実践するだけで職場は驚くほど変わる悪い報告が上がってこない理由は、チームに心理的安全性がないからだ。マネジャーが悪い報告に対応する際のポイントとは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA
*本記事は本の要約サイト flier(フライヤー)からの転載です。

おすすめポイント

「職場のストレスがなくなる」「意見やアイデアが飛び交う」「生産性&成果がアップする」――本書の帯に書かれている、心理的安全性を高めることの効果だ。これを読んで「ぜひとも心理的安全性を高めたい」と思わないマネジャーはいないだろう。本書はその期待に120%応えてくれる。

「悪い報告が上がってこない…」→“人にやさしく”を実践するだけで職場は驚くほど変わる『心理的安全性 最強の教科書』 ピョートル・フェリクス・グジバチ著 東洋経済新報社刊 1870円(税込)

 著者は『ニューエリート』や『世界最高のコーチ』などの著書で知られる連続起業家、ピョートル・フェリクス・グジバチ氏だ。モルガン・スタンレーを経て、Googleで人材開発、組織改革、リーダーシップマネジメントに従事したのち、プロノイア・グループを設立し、経営戦略・組織開発・人材育成などに携わっている。

 著者は本書の「はじめに」で「どんな会社でも、どんなマネジャーでも、心理的安全性を高めていくために必要な行動をマネジャーが取っていけば、実現できます」「大事なことは、職場のマネジャーが率先して心理的安全性を高めるための行動を取ることです」と断言している。

 では具体的にどんな「心理的安全性を高めるための行動」を取ればいいのか――。本書にはすべての答えが詰まっている。そのうちの一つは「悩みや困り事を相談されてもすぐ解決方法を伝えようとしない」だ。

 部下が「こんなことに困っていて……」と相談にきたとき、おそらく多くのマネジャーは、早く問題を解決したいという一心から、すぐに解決方法を指示するだろう。だが、解決方法を指示されたメンバーは「ないがしろにされた」と感じてしまうという。

 本書では、さまざまなシーンにおける具体的な方法が示される。実践すれば、チームの雰囲気が変わり、成果が上がること請け合いだ。(庄子 結)