【パリ】欧州全体で国防予算が増える中、各国は難しい選択を突き付けられている。自国で開発した兵器に資金を投じるべきか、それとも米国製兵器の購入を続けるべきか。  スウェーデンのシンクタンク、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、昨年の欧州諸国の国防支出は13%増え、3450億ドル(約49兆円)に達した。これは冷戦終結以降で最も高い伸びだという。ただ支出の多くは米国の防衛関連企業へのもので、こうした構図が北大西洋条約機構(NATO)を支える産業界のつながりを形成している。  フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、この状況を変えたいと思っている。