ロシアの治安当局は、民間軍事会社ワグネルの部隊がモスクワに向け進軍を始めた数時間後に、航空宇宙軍総司令官のセルゲイ・スロビキン将軍など十数人の軍幹部を拘束していた。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。関係者によると、シリアでのロシア軍による空爆を指揮し「アルマゲドン(終末決戦)将軍」の異名を持つスロビキン氏は、モスクワで拘束され尋問を受けている。何らかの罪に問われているわけではないという。関係者の一人は、スロビキン氏がワグネルの反乱を事前に把握していたものの、関与はしていなかったと述べた。忠実ではない軍人の排除に向けたロシア政府の動きは、知られている以上に広範に及んでおり、少なくとも軍幹部13人が尋問のため拘束され、15人程度が職務停止あるいは解雇処分を受けたと関係者らは指摘した。