強烈な日差しとともに家計を直撃しそうなのが、夏の電気代だ。ご存じの通り、大手電力7社は「規制料金」の値上げを6月から実施した。今後請求されるのは、それを反映したものとなる。むろん、電力会社が自由にプラン内容や価格設定できる「自由料金プラン」も引き上げになったものが多い。まさに「逃げ道なし」といった様相だが、「家電の買い替え」が家計のピンチを救ってくれるかもしれない。(消費経済ジャーナリスト 松崎のり子)
家電は新しいものを買った方が節約にはなるが…
今年の夏も暑く、電気代が家計に重くのしかかっているが、熱中症など健康を害するような節電は言語道断だ。
そこで節電・節約手段の一つとしておすすめしたいのが、省エネ性能の高い家電への買い替えだ。それを後押しするように、買い替え補助制度を導入する自治体が増えているのだ。
まだ使えるのに捨ててはもったいないと、修理しながらモノを使い続ける暮らしは美徳だが、家電だけはそれが正解とは言えない。10年以上前に買った古い家電を使い続けるのは、省エネ面では決してもったいなくはないからだ。
環境省のサイトによれば、10年前の家電を最新家電に買い替えると、エアコンなら約10%、冷蔵庫なら約39〜46%、照明をLEDにすると約86%の省エネになり(比較条件は省略)、そのぶん電気代の節約になるという。
とはいえ、最新家電への買い替えには費用がかかる。簡単には踏み切れない人も多いだろう。その後押しとなるのが、自治体が実施する買い替えでポイントを付与する支援事業だ。