【マンガ】「もう下火？」と思った人は乗り遅れる!? メタバースで上がる株！『恋する株式相場！』からホイチョイ流解説を紹介

一番売れてる月刊マネー誌『ダイヤモンドZAi』の人気No.1連載「マンガ恋する株式相場！」の単行本第2弾が好評発売中！今回はその『マンガ恋する株式相場！今から始める！新時代の投資術』（ダイヤモンド社）から、インターネット回線の高速化やVR技術の進化などを背景に、今後ビジネスでの活用も注目されている「メタバース」をテーマに、本書の内容の一部をマンガとともに紹介する。

メタバース＝ネット上の仮想空間

　そもそもメタバースとは何か？「メタバース」とは「インターネット上に構築された仮想空間」のことだ。

　メタバースという言葉は、ニール・スティーヴンスンという米国のSF作家が1992年に発表した『スノウ・クラッシュ』の中で初めて使ったとされる。現在、世間でよく使われている「メタバース」は、人間がアバターとなってネット内の仮想空間で活動すること、またその仮想空間自体のことを指す。

　Facebook社がメタ・プラットフォームズ社に社名変更したことでも話題となった。ちなみにこの影響で、メタバースはメタ社のサービス名だと思っている人も多いようだが、一般名詞だ。細田守監督のアニメ『竜とそばかすの姫』の世界というと、メタバースをイメージしやすいかもしれない。

セカンドライフやフォートナイトが
メタバースの具体例

　そんなメタバースの走りは、リンデン・ラボという米国の会社が作ったセカンドライフ。ただ、これはiPhoneが登場するよりも4年も前（2003年）に出たものだったため、ソフトもデバイスも追いつかず、利用者数は思ったほど伸びなかった。

　今よく知られているメタバースといえば、オンライン・ゲームのフォートナイトだ。これはエピックゲームズという米国企業が2017年にリリースした。エピック社は、ゲーム制作に使うアンリアルエンジンというツールを開発し、それを使ってフォートナイトを開発した。登録プレーヤーは全世界で3億5000万人を超え、同時接続プレーヤーは1000万人を超える規模だ。

メタバースは流行らない!?

　しかし、すでに触れたFacebook社がメタ社に社名変更したのは2021年10月、すでに2年前のこと。私達が日常的に使えるような具体的なメタバースのサービスは、メタ社ものに限らず登場していないといえる。メタバースの盛り上がりはすでに落ち着いてしまったのだろうか。

　確かに急激に注目を浴びたフェーズは過ぎたが、将来的にメタバースの普及は不可避だと考える向きは引き続き強い。

　その根拠として、現代の若者のニーズが挙げられる。今の若年世代にとって、未来は少子高齢化や地球温暖化など、問題だらけに見えている。現実の世界に夢を持てないでいるのだ。そこで若者は「リアル」を諦め、仮想空間の中に生きようとしている。リアルな世界が「仮の世」で、メタバースにこそ本当の自分がいる、という考え方だ。

　実際、若者たちの中には、仕事帰りにリアルな居酒屋で酒を飲むのではなく、ゲーム内の酒場で飲んでいたり、夜にVRゴーグルを付けて寝て、サイバー空間で彼女のアバターと手を繋いで添い寝している、という人も。

　そうしたメタバースに重心を置いた生き方が、社会に受入れられるのは早くて10年後だろうと思われていたが、コロナ禍で時計の針が一気に進められたのだ。そして、そのようにメタバースが日常生活に馴染んでいくのと並行して、当然にビジネスのシーンでもメタバースが取り入れられていくだろう。今でも、アバター同士で会議している人は少なくないはずだ。

　また、「チャットGPT」など生成AIの登場も、メタバースの進化にとって決してマイナスにはならないはずだ。

メタバースで株価が上がる銘柄は？

　では、メタバースが普及することで株価が上がる「メタバース銘柄」はないのだろうか。

　まず、VRゴーグルや高性能のPC、スマートフォンを作っている企業が有望だ。そして大容量のデータをやり取りするのにサーバーの強化が必要になるため、米国のクアルコム（QCOM）やインテル（INTC）といった半導体メーカーや、アプライド・マテリアルズ（AMAT）などの半導体製造装置メーカーも注目に値する。

　ほかにも、たとえばエヌビディア（NVDA）やユニティ・ソフトウェア（U）、CAD CAMのオートデスク（ADSK）、実際にコンテンツを展開しているロブロックス（RBLX）、ソニーグループ（6758）、グリー（3632）といったゲーム大手も盛り上がりそう。メタバース上のコンサートのチケットを売るライブ・ネイション・エンターテイメント（LYV）のような会社も可能性がある。

　株価が一時的に下がったときなど、数年先の株価上昇を見越して仕込むのがよさそうだ。

※本稿は『マンガ恋する株式相場！今から始める！新時代の投資術』（ダイヤモンド社）より一部抜粋、再編集したものです。また、記事中の株価チャートは2022年2月時点のものです。

＜著者紹介＞
ホイチョイ・プロダクションズ
バブル時代の超名作『私をスキーに連れてって』など映画やTV、マンガで活躍。株関連の著書は『マンガでわかる株式投資! 女子高生株塾』『株、FX、世界経済がマンガでわかる!新女子高生株塾』『マンガ恋する株式相場! ゼロからわかる! 投資入門』（すべてダイヤモンド社）。他のベストセラーに『見栄講座 ―ミーハーのための戦略と展開―』『東京いい店やれる店』『気まぐれコンセプトクロニクル』（すべて小学館）など。