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テクノロジーがどんどん進化し、わたしたちを取り巻くビジネス環境が変化する中、「信用」のあり方もまた大きく変わろうとしている。タイトルにある「信用2.0」は、新しい信用を意味する概念だ。「信用1.0」が形のある資産、つまり勤務先や学歴、資格などによって得られる信用であるのに対して、「信用2.0」は形のない資産、すなわち人間性や知識、経験などによって創出される信用である。
本書の著者は堀江貴文氏だ。起業にはじまり、野球球団やニッポン放送の買収、衆議院選出馬などで注目を浴びたのち、近年は宇宙ロケットの開発、スマホアプリや飲食店のプロデュースなど、幅広い事業を手掛ける。メールマガジンの購読者数は1万人以上にのぼり、YouTube総視聴数は5億回を超えるそうだ。
堀江氏は本書の冒頭で次のように語っている。「生きていくうえで、いちばん大切にすべきものは何か?そう聞かれたら、ぼくは迷わず『信用』と答える」。そして、信用をアップデートできない人は、さまざまなチャンスを逃してしまうと指摘する。
堀江氏には逮捕歴があるし、SNSで炎上することもある。それでも長きにわたって支持され続けているのは、信用があるからにほかならない。「信用資産」を着実に蓄積することで、まわりの人から信用され、支持されるだけでなく、力を貸してもらえて、大きな挑戦ができるのだ。もしあなたが自分らしく生きていきたかったり、より大きな成果を出したかったりするなら、「信用2.0」の考え方はきっと役に立つだろう。(小林悠樹)