「近ごろ体を動かす機会がメッキリ減ってしまった」なんて人は多いはず。日ごろの活動量は減ったのに、なぜか食欲は減らない。飲食での摂取カロリーは多いのに、体を動かす消費カロリーが減ってしまったら、太ってしまうのは当たり前。内臓脂肪が蓄えられて、お腹はポッコリ。すんなり入っていたズボンがパツンパツンなんてことにも……。そこで参考にしたいのが、『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)、『金スマ』(TBS系)、『体が硬い人のための柔軟講座』(NHK)などで話題のフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏の著書『10年後、後悔しない体のつくり方』(ダイヤモンド社)だ。本書は、中高年はもちろん高齢者でも、「これならできそう」「続けられそう」と思えて、何歳からでも体も脳も若返る秘訣を明かした1冊。本稿では、本書より一部を抜粋・編集し、運動を続けられない人が、続けられるようになる技術を紹介する。

【『世界一受けたい授業』で話題】続けられない人が「続けられるようになる」頑張らない目標達成法Photo: Adobe Stock

目標設定のポイント

【前回】からの続き 目標設定のポイントは“できる見込みの感覚”ですが、その目安は次ページの通りです。

成功確率は、以前の記事で紹介した「主観的運動強度」と同じように、“本人の感覚”が頼りです。

経験豊かな市民ランナーにとって、速歩40分×週4回というプログラムは楽にこなせるので成功確率100%でしょう。

達成できるかもしれないし
達成できないかもしれない感覚

筋トレを欠かさないボディビルダーにとって、スロースクワット20回×2セット×週3回というプログラムも、同じく成功率100%でしょう。

しかし運動体験に乏しい高齢者にとって、速歩40分×週4回、スロースクワット20回×2セット×週3回というプログラムは、成功確率0%と思えるレベルです。

このように、50/50の感覚(成功確率50%​)は人それぞれなのです。

【『世界一受けたい授業』で話題】続けられない人が「続けられるようになる」頑張らない目標達成法

自問自答して自分の50/50を探る

私のようなトレーナーがいれば、クライアントと「これくらいならできそうですか?」「ではこれくらいではどうですか?」と会話のキャッチボールをしながら、50/50のレベルを探っていきます。

ほとんどの人は自分自身で目標設定をするでしょうから、自問自答することが大切になります。

自分の50/50を試してみる

「速歩40分×週4回は無理そうだけど、速歩20分×週1回なら確実にできそう。だったら、速歩30分×週2回が50/50かな?

「スロースクワット20回×2セット×週3回は難しそうだけど、10回×1セット×週1回なら確実にできそう。だったら10回×2セット×週2回が50/50かな?

こうして、ざっくりとでいいので目標を設定したら、実際に試してみるのです。【次回へ続く】

※本稿は、『10年後、後悔しない体のつくり方』より一部を抜粋・編集したものです。本書には、体が若返るメソッドがたくさん掲載されています。