米連邦準備制度理事会(FRB)高官らはこの1年余り、利上げは小さ過ぎるより大き過ぎる方がよいと口をそろえてきた。それだけ高インフレが続くリスクを深刻に受け止めていたということだ。それが変わりつつある。一部の高官は、利下げは後でもできるとの理由で、利上げをし過ぎる方がましとの考えを崩していない。だが今では、リスクはより均衡しているとみる高官も出てきている。こうした向きは、利上げが不必要な景気後退を招いたり、新たな金融不安を引き起こしたりするのではないかと懸念している。金利に関してよりバランスの取れた姿勢に転じたのは、インフレの鈍化と労働市場の過熱緩和を示すデータが明らかになっているからだ。さらに、異例の急ピッチで実施された過去1年半の利上げが今後数カ月にわたり需要を圧迫し続けると予想される、という事情もある。
FRB、高官の政策スタンスに重要な変化
9月19~20日の次回FOMCでは政策金利を据え置く公算が大きい
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