ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のエバン・ゲルシコビッチ記者(31)がロシアで長期拘束されている問題を巡り、WSJを発行するダウ・ジョーンズの法務チームは国連の作業部会に対し、「恣意(しい)的拘禁」だと宣言し、ロシアに即時解放を働きかけるよう要請した。米国籍のゲルシコビッチ氏は3月29日、ロシアのエカテリンブルクを取材で訪れていた際、連邦保安局(FSB)にスパイ容疑で拘束された。その後モスクワの刑務所に収監されているが、この容疑を本人、WSJ、米政府はいずれも否定している。ダウ・ジョーンズの弁護団は国連人権理事会の恣意的拘禁に関する作業部会に宛てた12日付の書簡で、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がゲルシコビッチ氏を「人質にしている」と非難。「不当に拘束した他の米国市民の場合と同じように、米国に対する優位性を確保し、身代金を得るために」利用しようとしていると主張した。