誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy「精神科医Tomyきょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
とりあえず謝るべき?
誰かと仲が悪くなったとき、まずやるべきことは、時間をあけることです。
自分が悪いわけでもないのに、関係性を修復するために、とりあえず謝ろうとする人がいます。
自分が大人になったつもりかもしれませんが、じつはこれ、逆効果なんです。
焦らず時間をあける
自分が悪いと思っていないことについては、いくら関係性を修復するためでも、謝るべきではないのです。
そうかといって謝りもせず、何事もなかったかのように、いけしゃあしゃあと憎らしいほど平気な顔をして話しかけたり、メールやLINEを送ったりする人もいます。
これはこれで、よくないんですね。まずは、やはり時間をあけることが大切なんです。
そもそも仲良くすべき人なの?
しかし、多くの人は関係性を修復しようと取り繕い、一生懸命に余計なことをしてしまいがちです。そこは、じっと我慢することです。
そもそも相手は、仲直りすべき人なのでしょうか? もしかしたら、このまま仲良くしないほうがいいケースだってあるんです。
いい機会ですから、そのことを見極めてください。その次に自分が悪いのかどうか。もし自分に悪いところがあったとしたら、なにを変えればいいのかを考えましょう。
謝ることによる弊害
仲直りするにしても、仲直りの方法を間違えてしまうと、その後、うまくいかないなんてことはよくある話です。
たとえば、ふたりの間に上下関係が生まれて、関係性がギクシャクしてしまい、前ほど親密でなくなることもあります。
だからこそ、仲直りすべきだと思っても、すぐに謝らない。どういう状況で仲違いしたのかをよく考える必要があります。
客観的な意見をもらう
利害関係のない第三者に相談して、客観的な意見やアドバイスをもらってもいいでしょう。
そのまま採用する必要ありませんが、いろんな人の客観的な意見を聞いておくというのは、とても大事です。
自分が悪かったらきちんと謝る
そして、「やっぱり自分が悪いな」と思ったら、ある程度時間を置いたあとに、まず相手に謝罪する。
意地を張って謝らず、シレッと仲直りしようとする人が結構います。しかし、謝るべきことを謝らないと、ふたりの関係性にしこりが残ってしまうんですよね。
一見すると仲直りしたようでも、相手の心の中に許せない部分が残っているので、信頼感は取り戻せないままになりかねません。
徹底するべきこと
自分が悪いと思っても、妙なプライドで謝らない。逆に、自分が悪くないのに謝る。このどちらでも、ふたりの関係性にはしこりが残りがちです。
まずは時間をあけて、しっかり状況を見定める。そして、仲直りすべきかどうかを考える。
仲直りすべき相手で、仲直りしたいと思うのであれば、自分が悪ければきちんと謝る。そうじゃなかったら謝らない。これを徹底することです。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。