頑張っているのに成果が出ない。どうすればいいのか、途方にくれる人も少なくないだろう。そんな人たちに話題となっているのが、『1位思考──後発でも圧倒的速さで成長できるシンプルな習慣』。「ビジネスリーダー1万人が選ぶベストビジネス書 TOPPOINT大賞2023上半期ベスト10冊」に選抜された本だ。創業9年目で売上300億円にしたアンカー・ジャパンCEOの猿渡歩氏、初の著書でもある。猿渡氏は「適度にサボると生産性は上がる」という。コンサル→ファンド→27歳アンカー・ジャパン入社→33歳アンカーグループ最年少役員→34歳アンカー・ジャパンCEOになった著者が、参入したほぼ全製品カテゴリーでオンラインシェア1位になった秘密は、シンプルな6つの習慣にあった。本書の一部を抜粋しながら急成長の秘密を明らかにしていこう。

1位思考Photo: Adobe Stock

目標が高すぎて続かないときは?

 目標設定が高すぎて継続が難しくなることがある。

 この場合のコツは「ちょっとだけ頑張る」という小さな目標設定にある。

 2009年に出た医学誌「European Journal of Social Psychology」に、人間の習慣に関する研究で「平均66日」という数字が出てくる。

 ロンドン大学のフィリパ・ラリー博士のチームは、21~45歳の学生96人を対象に、84日間、1日1回新しい習慣を繰り返してもらい、それがどのように身についていくのかを調査した。

 これによると、習慣が身につくまでには、最短で18日、最長で254日、平均66日かかったことがわかっている。

 では、どういう行動が短時間で習慣化され、どういう行動は習慣化されにくかったのか。

 調査によると、「昼食と一緒にボトル1本の水を飲む」などの簡単な行動は早く習慣化され、「朝のコーヒーを飲んだ後に50回腹筋をする」などの難易度の高い行動は、習慣化までに時間がかかったことがわかっている。

継続力を上げるには?

 本書の「小さな成功体験」の積み重ねの箇所でも述べたが、大事なのは小さな目標から始めることだ。

 筋トレも最初はつらいが、少し筋肉がついてきたり、バーベルが40kg上がったりといった小さな成功体験があると頑張れるようになる。

 筋トレした日に「せっかくトレーニングしたから今日は炭水化物を控え目にして、タンパク質を中心に摂ろう」と思ったことはないだろうか。

 そういう小さなことでも自分をほめてあげると、継続力はグッと上がる

(本稿は『1位思考』の一部を抜粋・編集したものです)