外気遮断、電気代削減、防音
「複層ガラス」のさまざまな効果
不動産のプロである不動産会社のスタッフに「環境に配慮した住まいにおすすめの条件・設備」を聞いたところ、1位「複層ガラス」、2位「共用部などでのLED照明の設置」、3位「太陽光発電システム」となった。
1位の「複層ガラス」は、外気の遮断で冷暖房の削減につながる。不動産のプロに選んだ理由を聞いたところ、「冷暖房機器の効率アップによる電気代削減が期待できるから」「省エネルギーだから」といった声が多く寄せられた。また、環境に配慮する点以外にも「防音に効果的」「結露防止になり、カーテンのカビなども予防できる」「防犯対策にもなる」など、さまざまな面から人気の設備であることが分かった。
2位の「共用部などでのLED照明の設置」は、不動産会社からは「24時間点灯している共用部の照明の節電につながる」「交換時期が長く、ごみを減らすことにつながる」といったコメントがあった。24時間365日点灯している共用部の照明をLEDに替えることは、環境に配慮できるだけでなく、電気代節約や交換の手間軽減、夜間に突然切れてしまうリスクの予防につながる。そのため、不動産会社にとっても入居者にとってもメリットのある設備のようだ。
3位の「太陽光発電システム」は太陽光のエネルギーを直接電力に変換する発電方式でCO2削減などにつながる。東京都では、2030年までに温室効果ガス排出量を50%削減する「カーボンハーフ」に向けた太陽光発電設置義務化に関する新たな制度が2025年4月から始まる。
不動産会社からは「クリーンエネルギー化につながる」「初期投資が高くても長く使うなら電力の削減に有効」といった声が寄せられた。また、東日本大震災を経験しているエリアからは「停電時に助かる」というコメントもあった。災害に備えるという面でも重要な設備であることが分かる。
「自然エネルギーの活用」が
注目のトピックス
「環境に配慮した住まいについて注目しているトピックス」ランキングでは、1位「ソーラーシステム」、2位「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」、3位「エコ住宅」となった。
1位の「ソーラーシステム」は太陽の熱エネルギーを太陽集熱器に集め、給湯や冷暖房などに活用するシステム。不動産会社からは「ガスや電気代の節約につながる」「不動産購入後に検討され、設置される方も非常に多い」といった声が寄せられた。
2位の「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」は年間のエネルギー消費量を収支ゼロまたはおおむねゼロにする住宅のこと。不動産会社からは「光熱費が高騰しているので消費量がゼロになるのは魅力的」「今後のスタンダードとなる」といったコメントがあった。
3位の「エコ住宅」は自然エネルギーが最大限生かされた住まいのこと。注目している理由を聞いたところ、「最近の異常気象等から地球環境を考慮した場合、自然エネルギーの活用が一番有用と思えるから」といった声があった。
今後、環境配慮型の住宅かどうかが資産価値にも直結するだろう。住宅を選ぶ際には、ランキングで出てきたような条件・設備やトピックスを考慮しておこう。