「いつか、子ども欲しい」けど、結婚していない。まだ、子どもは考えていない。婦人科に行くのはハードルが高い……という人が、正しい知識をもとに、今後「子どもが欲しい」と思ったとき、すぐに妊娠できる体に整えておくために、今すぐできること紹介した書籍『結婚していない。けど、いつか子どもが欲しい人が今できること』。38歳から不妊治療を経験した産婦人科専門医が、卵子と卵巣の老化を防ぎ、産める年齢を少しでも引き伸ばしておくために「やっておけばよかった!」と思うことを紹介しています。今回はそのなかから月経血の量の変化について抜粋して紹介していきます。

経血の量が少なくなった」と驚いて病院に来られる方は多い

【生理の量が減ってきた】は、子どもができにくくなっているサイン?Photo: Adobe Stock

30代後半くらいから

「月経の期間が短くなった」

とおっしゃる方や、

「経血の量が少なくなった」

と驚いて病院に訪ねて来られる方がいらっしゃいます。
これらは、受精卵を着床させるために子宮内膜が厚くなるという働きが、加齢によって衰えてきたためと考えられます。

だからといって妊娠できないというわけではありませんが、気になる変化があれば受診していただくのが一番です。

それよりも、注意しなければならないのは、増えたときです。

特に「月経痛がひどい」「経血の量が多い」といった、いわゆる月経が重い場合は、子宮内膜症や子宮筋腫の疑いがあります。

子宮内膜症とは、子宮内膜を作る組織が、何らかの理由で本来あるべき子宮の内側以外の場所で発育してしまう病気のことです。
主な症状は強い月経痛で、ほかに排便痛や性交痛なども引き起こすことがあります。放っておくと卵巣機能の低下につながってしまうほか、妊娠できても流産・早産になることもあるので注意が必要です。

一方の子宮筋腫は、子宮壁にこぶができる病気で、経血量がとても多くなります。

私も1cm程度の子宮筋腫がありましたが、とにかく経血量が多く、夜はパンツのようにはくタイプのナプキンでないと安心して眠れないほどでした。
経血にレバーのような塊が混じっている場合も、経血量が多いと判断されるので、やはり産婦人科を受診したほうがよいでしょう。

『結婚していない。けど、いつか子どもが欲しい人が今できること』では、ほかにも、将来不妊になる可能性がある症状や、問題のない月経とはどんなものか、など、結婚していなくても、いつか子どもが欲しい人が、今から将来の妊娠に備えて、「欲しいときに、すぐ産める体」に整えておく方法を多数紹介しています。妊活や不妊治療がリアルでないうちは、考えもしないような日常の些細な行動が、想像以上に卵子や卵巣を老化させてしまう……逆に、なんとなくやっていたことのおかげで意外と老化しなかった!という例も多数紹介しています。ぜひ、今から気をつけてみてくださいね。