「いつか、子ども欲しい」けど、結婚していない。まだ、子どもは考えていない。婦人科に行くのはハードルが高い……という人が、正しい知識をもとに、今後「子どもが欲しい」と思ったとき、すぐに妊娠できる体に整えておくために、今すぐできること紹介した書籍『結婚していない。けど、いつか子どもが欲しい人が今できること』。38歳から不妊治療を経験した産婦人科専門医が、卵子と卵巣の老化を防ぎ、産める年齢を少しでも引き伸ばしておくために「やっておけばよかった!」と思うことを紹介しています。今回はそのなかから、卵子の数について紹介していきます。
35歳頃に残っている卵子の数は1~2%
年齢を重ねると妊娠しにくくなる理由には、卵子の数が減っていくことも挙げられます。
卵子はが新陳代謝をして、新たにつくられると思っている人がいますが、卵子は生まれたときから決して増えることはなく減る一方です。
女性は月経の度に排卵を繰り返していますが、1回の月経で消費される卵子は1個ではなく、約1000個といわれています。ですから、初潮から月経を繰り返していくうちに、何万~何十万個もの卵子が失われていくのです。前にも触れたように、卵子の数は生まれた時から決まっているものです。
お母さんのお腹にいる胎生期のうちに、「原始卵胞」という卵子のもとが一生分作られ、卵巣にストックされます。この原始卵胞は、妊娠20週頃に最も多くなるといわれ、その数は700万個ほどにもなります。
しかし、その後は大きく減り始め、生まれる頃には4分の1の200万個ほどになります。生まれた後の卵子は、初潮が来るまで原始卵胞の中に包まれて眠っていますが、眠っている間も自然に消滅し続け、初潮を迎える思春期の頃には20万~30万個にまで減少します。
その後も、毎日約20~30個が自然に消えていくほか、月経の度に約1000個の卵子が減っていきます。その結果、初潮からすでに300回近く月経を繰り返している35歳頃には2万~3万個、つまり生まれた時の1~2%にまで減少してしまうのです。
私がお伝えしたいのは、「卵子の数には限りがある」ということです。
いつか子どもがほしいと思う方は、卵子の数が残りわずかになってしまう前に、何らかの行動を起こす必要があるといえるでしょう。
『結婚していない。けど、いつか子どもが欲しい人が今できること』では、具体的にどんなことをすればいいか、妊活や不妊治療がリアルでないうちは、考えもしないような日常の些細な行動が、想像以上に卵子や卵巣を老化させてしまう……逆に、なんとなくやっていたことのおかげで意外と老化しなかった!という例などを多数紹介しています。卵子や卵巣の老化は、見た目の若さとは全く関係ありません。「え? あの人が?」という人が意外と卵巣年齢が高かったり、不妊ということもあります。今から気をつけてみてくださいね。