米共和党大統領候補者による第2回討論会が27日開かれた。ドナルド・トランプ前大統領が不在の中、各候補の考え方や信念について有権者に洞察を与える優れたショーだった。だが依然として重要な問題は、数少ない例外を除き、彼らがトランプ氏の言い分を認めていることだ。世論調査でトランプ氏が2番手に30ポイント以上の差をつけて首位を走る中、他の候補者はみな彼に代わる候補となるために闘っている。団子状のレースから頭一つ抜け出すためには、自らの実績を訴え、壇上の他候補との対比を浮かび上がらせなくてはならない。ウクライナを巡る議論はとりわけ対比が鮮明で、示唆に富んでいた。これについては後日詳しく述べる必要があろう。だがトランプ氏の圧倒的リードに切り込めない限り、誰もが不適格な候補とみなされてしまう。国連大使の高価なカーテンについて言い争っているようでは、信頼できる代替候補にはなれないだろう。候補者たちは遅かれ早かれ、トランプ氏よりも自分の方が共和党の指名候補にふさわしいと有権者を説得する必要がある。無秩序な前大統領に比べ、来年の大統領選で勝利を収め、さらには4年間の政権運営を有効にこなす可能性が高いのだと。