英国の名門大学は問題を抱えている。英国人学生のほぼ全員が赤字を生み出していることだ。世界人口の1%を占めるに過ぎない英国だが、同国の大学システムは世界の上位100大学に11校、上位10大学に3校が入るほどの高い水準を誇る(26日時点)。その健全性は、世界6位の同国経済の先行きにとっても、世界的に重要な研究にとっても並外れた影響力を持っている。だが政治的な理由でこのシステムは危険にさらされている。私立大学や多くの州立学校が独自に授業料を決める米国とは異なり、イングランドとウェールズでは国内の学部生全てに対して政府が授業料の上限を設けている。インフレによるコスト急上昇にもかかわらず、その上限は2010年から事実上凍結されたままだ。北アイルランドでは国内学生向け授業料を半分に減額。スコットランドでは授業料が全くかからない。