困ったら相手も自分を助けてくれる

 対して、信頼される人は人のために働くことができます。たとえば、チーム内でトラブルが起きたときに自分ができることがないかすぐ人に聞いたり、仕事の数手先を考えて行動できたりと自分の能力をなるべく人のために使おうと考えます。

 もちろん、自分を犠牲にしすぎる必要はまったくないですが、可能な範囲で行動することで、自然と人から信頼を得ることができるのです。

 加えて、人のために働ける人は、自分が困ったときにまわりの人から助けてもらうことができます。「いつも助けてもらっているから今度は私が」と仕事の基本である協働が自然とできるのです。

 これはお笑いの世界でも同じです。競争の世界ではありますが、人を蹴落としてまで笑いを取ろうとする人は嫌われてしまいます。逆に人がすべったときにさりげなく助け舟を出したり、フォローを入れられる人のまわりには自然と人が集まり、結果として自分の芸も、まわりの芸も磨かれていくのです。

 ほんの少しの意識の差ですが、得られるものの差は大きいので、ぜひ頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。