質を上げるは時間内であってこそ

 対して、有能な人はどんなことよりも時間を優先します。しかも、それは仕事の質を落とすというわけではもちろんありません。

 ただ、彼ら彼女らが考える仕事の質とは時間内で上げられる限界のことを指しているのです。そのため、時間をオーバーするようなことはなく、あくまで時間内でどこまでいけるかを考えているのです。

 つまり、仕事ができない人が質と引き換えに時間を犠牲にするのに対し、有能な人は時間内で上げられるものが質なのです。

 電車が発車してしまったあとに「一生懸命走ってきたんだから乗せてよ」と言ってもまったく通用しないのと同じように、どんなにちいさな締切でも、時間を過ぎてしまったら評価の対象外なのです。

 ちょっとした意識の差ですが、成果の差は大きなものになりますので、ぜひ頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。