サウジアラビアは米国に対し、原油価格が高騰した場合は来年初めに原油の増産に踏み切る用意があると伝えた。両国の当局者によると、サウジがイスラエルを国家として承認するのと引き換えに、米国と防衛条約を結ぶ方向で米連邦議会の支持を得ることを狙った動きだ。これは米国・イスラエルとの三者間合意の締結を目指すサウジ政府の取り組みの一環で、同国の大きな方針転換を示唆する。この合意にはサウジの核開発に対する米国の支援が盛り込まれる可能性が高い。サウジ政府は1年前、原油価格を押し下げインフレ抑制に協力するよう求めるバイデン政権からの要請を拒否したことで、両国関係は著しく緊張した。サウジの交渉担当者らは、原油生産を巡るいかなる措置も市場の状況次第であることを強調した。事情に詳しい複数の当局者は、この協議は原油価格の抑制に関する長期的な合意を意図するものではないと述べた。
サウジ、原油増産の用意 米・イスラエルとの三者間合意に向け=当局者
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