ワークマンPhoto:Diamond

新型コロナウイルス禍が過去のものとなりつつあるが、多くの業界においてコロナ前への完全な逆戻りは起きず、新たな事業環境に突入している。そこで上場約50社、15業界の月次業績データをつぶさに見ると、企業によって業績の明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移から、6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「【月次版】業界天気図」。今回は、2023年10月度のアパレル編だ。

ユニクロ・しまむら・ワークマンを襲う「第3の壁」
物価高、円安よりも怖い“正体”とは?

アパレルの主要3社が発表した10月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯ユニクロ(ファーストリテイリング)の既存店+Eコマース売上高
 10月度:同91.5%(8.5%減)

◯しまむらの既存店売上高
 10月度:同98.6%(1.4%減)

◯ワークマンの既存店売上高
 10月度:同87.8%(12.2%減)

 10月度において、3社いずれも前年度実績に届かない結果となった。「値上げラッシュや円安などの影響で洋服の購買意欲が下がっているのだろう」と思う人もいるかもしれない。

 しかし、分析してみると、上記の他にもアパレル業界を苦しめる「第3の壁」が存在することが明らかになった。おそらく、この記事を読むあなたも毎日感じていることだ。「第3の壁」の正体とは?