東京都町田市に本拠地を置く「FC町田ゼルビア」が悲願のJ1昇格を果たした。前身となる少年サッカーチームの創立(1977年)から46年。転機は2018年10月、IT大手のサイバーエージェントが経営権を取得したことだ。さらに22年12月には、同社の藤田晋社長が自ら社長・CEOとしてゼルビアに乗り込んだ。しかし、ゼルビアにはなお重要な課題が残されている。(乗り物ライター 宮武和多哉)
FC町田ゼルビア、J1昇格へ!
盛り上がる東京都町田市
プロサッカーのJ2リーグで、東京都町田市に本拠地を置く「FC町田ゼルビア」(以下・ゼルビア)が首位を独走。10月22日の対・ロアッソ熊本戦に3対0で勝って上位2位以内が確定し、悲願のJ1昇格を果たした。
前身となる少年サッカーチームの創立(1977年)から46年、プロサッカーチームとしてJリーグに加盟してから14年。これまでの歴史は「惜しい!」の連続だった。ざっくり、下記のような流れだ。
・青年会議所が8万筆の署名を集めるも、プロ化できず(93年)
・観客席が基準を満たさず、Jリーグ入会を断られる(2009年)
・一時期トップを走るも、グラウンドの不備で昇格不可能と判明する(16年)
・通常なら昇格を争うプレーオフ圏内の5位なのに、コロナ禍でプレーオフ自体が未開催(20年)
ようやく昇格が見えてきた23年10月現在、町田市内の多目的広場などに集まって試合中継を見るパブリックビューイングに多くのサポーターが集まり、悲願のJ1昇格に向けて、盛り上がっている。