「プラス言葉で終わる」と、ツキに恵まれるようになる
北原:健さんが書かれた『ユダヤ人大富豪の教え』(大和書房)の中に、「自分の話す言葉に注意しなさい。ふだん、君が話していることは、君の未来をつくる。ふだん話すなにげない言葉が、君の運命をつくっていることを忘れないように」と書かれてありましたが、僕もまったく同感です。
僕は、「体は食べたものでつくられる。心は聞いた言葉でつくられる。未来は話した言葉でつくられる」と思っています。口から出た言葉を最初に聞くのは自分自身だから、「バカヤロー」と愚痴る人は、そのあともずっとツイてない。「失敗しそうだ」と心配を口にしていると、本当に失敗してしまう。
本田:プラスの言葉にはプラスの力があります。言葉の使い方を変えるだけで、自分の心が変わり、やがてまわりも変わっていくことがありますよね。
北原:正直に言うと、僕も無意識のうちに、愚痴をこぼしてしまうことがあるんです(笑)。そんなとき僕は、すぐに愚痴を否定して、「肯定的な言葉」をつなげるように心がけています。
お店が暇なときに「お客さんがまったく来ないなぁ…」と愚痴ってしまったら、そのあとに、「でも、おかげで店の中を片付けることができた、良かった」と言う。クレームが発生して「クレーム対応は嫌だなぁ…」と口にしてしまったら、「でも、これ以上クレームの出るような商品を売らずに済んで、本当に良かった」と言う。僕はこれを「プラス言葉で終わる」と呼んでいます。
愚痴は最初から言わないにこしたことはありませんけど、もし、言ってしまったら、すぐに「プラス言葉」で打ち消す。誰が聞いているわけではなくても、こうすると、マイナス発想に陥らないですみます。世の中で愚痴を言って成功した人はいないですから、ぜひとも、「プラス言葉」を意識したいですね。
(完)