著者累計700万部突破のベストセラー作家で、新刊『大富豪からの手紙』でも8万部突破の著者・本田健さん。そして、世界的に知られる「おもちゃ」コレクターの第一人者であり、テレビ「開運!なんでも鑑定団」に鑑定士として出演されている北原照久さん。本田健さんが『大富豪からの手紙』で取り上げた「人生で大切にしたいテーマ」について、お2人に語り合っていただきました。

100の苦しみがあっても、101の喜びがある

北原照久(きたはら・てるひさ)
ブリキのおもちゃコレクターの第一人者
1986年4月、横浜山手に「ブリキのおもちゃ博物館」を開館。2003年11月より6年間、フロリダディズニーワールドにて「Tin Toy Stories Made in Japan」のイベントを開催。現在はテレビ東京『開運!なんでも鑑定団』に鑑定士として出演。また、ラジオ、CM、各地での講演会などでも活躍中。横浜、河口湖、仙台松島に博物館を展開。羽田第一ターミナル、京橋エドグランなどにもギャラリーを展開。株式会社トーイズ代表取締役。

本田:私が書いた『大富豪からの手紙』の中で、祖父は孫のケイに、「失敗」の手紙を残しています。この本に登場する大富豪は、「『勲章』をもらってもいいほど、派手な失敗をしてきた人間」という設定で、若い頃から大失敗のオンパレードでした。

事業でも人生でも、成功したことより失敗したことのほうがはるかに多くて、だからこそ「大富豪」になれた。それゆえに「成功のためには、失敗は必要だ」という教えを孫に示しています。

北原さんは、一見するとスマートに成功されたように見えますが、実際は、多くの失敗や苦労を経験されているのではありませんか?

北原:人生には「波」があるので、うまくいくときもあれば、いかないときもある。僕は、何かで失敗したときには、人のせいにするのではなく、「神様が与えてくれた試練」だと思うようにしています。そう思うだけで気持ちが変わってくるんですよ。

本田:「人のことを良く言う人」と、「人の悪口ばかり言う人」では、運がまったく違いますよね。北原さんが「人の悪口を言っているところ」を聞いたことがありません。

北原:僕は、苦労を表に出したくない。だから、ボヤかない、恨まない、嘆かない。いつだって、「これはチャンスだ!」と思うようにしています。たとえば、1000万円の損失を出したときでも、「僕は、1000万円でこの経験を買ったんだ! チャンスだ!」と言い切ることができれば、失敗は必ず次につながるはずです。

裏切られたことも、言いがかりをつけられたことも、砂を噛むような思いしたこともあるけれど、僕は絶対、「人のせい」にしない。ベンチャーの母といわれる今野由梨さん(ダイヤル・サービス(株)社長)が、著書『だいじょうぶ。』の中で、「『本当の復讐』とは、許せない相手に心から感謝をすること」と書いていたように、「あのとき、あなたに裏切られた悔しさがあるから、頑張れた。今の自分があるのは、あなたのおかげです。ありがとうございます」と感謝できたら、恨みや憎しみの感情にとらわれることはなくなります。

本田:これまで、何軒くらい博物館を閉められたのですか?

北原:10軒以上は「閉館」していますね(笑)。小樽の博物館を閉館したときは、吹雪の中で、映画「八甲田山(はっこうださん)」の「天は我々を見放した」という有名なセリフが頭をよぎりました。
でも僕は、泣きそうになりながらも、「幸せ」のフリをした。「この状況を克服したときには、絶対にステップアップしている」と考えたんです。閉館することで損失を被っても、「この金で僕はノウハウを買ったんだ」って…。

僕の人生には、「100の苦しみがあっても、101の喜びがある」。いつも喜びがほんの少し勝っている。だから続けてこられたんです。泣きたいことも、悔しいことも、いっぱいあったけれど、それを力に変えてやってきた。健さんだって、同じですよね。