電気自動車(EV)に対する米国人の浪費癖がやや和らいでいる。限られた予算でEV愛を再燃させるには、新世代の製品が必要だ。電気のみを使用するEV(BEV)の米国における販売台数は急成長の時期が過ぎ、ここ半年は月10万台前後で頭打ちとなっている。在庫が積み上がり、首位の米テスラが先導して価格は下落している。コックス・オートモーティブによると、10月の新車平均販売価格はおよそ5万2000ドル(約780万円)で、1年前の約6万5000ドルから下がっている。米国でのEV普及が実際に失速しているかどうかの答えはまだ分からないが、メーカーの予想よりも低迷しているのは明らかだ。米フォードとゼネラル・モーターズ(GM)はともに投資を延期し、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)ですら、10月の決算説明会でそのペースを落とす可能性を示唆した。軌道修正は米国で顕著だが、大西洋を挟んだ欧州でも同様の動きがある。独フォルクスワーゲン(VW)は第4のバッテリー工場建設計画の保留を決めた。
米国人の「EV愛」は冷めたのか
テスラなどメーカーは在庫増加の中、難しいコスト圧縮を迫られている
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