裁判を起こされたら不利になると判断したパートナーによって、不貞の証拠を隠されたり消されたり、慰謝料を請求されて差し押さえに遭わないように秘密の銀行口座を作ってお金を隠されたり、夜逃げをして行方をくらましたり、最悪の場合は身に危害が及ぶ可能性もあります。

探偵に依頼する際に
注意したいポイントとは?

 被害者である方が不当な状況に陥らないために、自身と子どもや大事な人を守るために、さらには正当な権利を主張して慰謝料を手に入れるために、弁護士や私たちのようなプロの探偵がいるのです。しかし中にはプロの探偵がつかんだ証拠をまとめた報告書でも裁判で使い物にならないこともあります。

 以下に具体的にまとめます。

(1)写真や動画がピンぼけしていたり、画質が粗かったり、あまりにも遠くから撮影しているため、人物や行為が特定できない
(2)不貞行為を行うホテルや自宅へ出入りする瞬間を写した写真や動画しかないため、風俗利用という可能性もあるため不貞関係と断定することができない
(3)撮影時刻が不明なため、ホテルや自宅での滞在時間も分からず、性的関係があったかどうかの証拠にならない
(4)報告書の文章が曖昧でざっくりとしか書かれていなかったり、誰が読んでも誤読をしないように分かりやすく書かれていなかったり、虚偽の報告内容ではないと証明できるだけのつじつまの合う資料がそろっていなければ、信憑性に欠けると判断されてしまう

 今後もし探偵に調査を依頼する際には、裁判で有利になる証拠を得るための調査力は当然ですが、以下のポイントを踏まえた報告書を作成できるかどうかの確認をするようにしてください。

 依頼の段階でここまで聞くのは難しく感じる方もいるかもしれませんが、プロの探偵にとっては報告書の内容とクオリティーとしては当然のものです。万が一裁判になって資料として使えないというリスクを防ぐためにも、契約してしまった後では遅いので、先に確認することを私としては強くお勧めいたします。