アルゼンチンが地で行く「財政支配」Photo:Tomas Cuesta/gettyimages

 アルゼンチンは就寝前に読み聞かせる怪談のようだ。他国を怖がらせることができるかもしれない。他の新興国はとうに財政と金融の健全化を果たしたが、アルゼンチンはデフォルト(債務不履行)とハイパーインフレの間をさまよっている。

 このため、先の大統領選挙で急進的ポピュリスト(大衆迎合主義者)のハビエル・ミレイ氏を勝利に導いた同国の経済危機からは何も学べないと結論づけたくなるかもしれない。