ヒマラヤより日本の山が過酷?「日本人女性初」14座制覇の登山家が明かす“驚きの真実”写真はイメージです Photo:PIXTA

ヒマラヤ登頂について「私にとっては、日曜日に居酒屋へ行くようなもの」と語る、日本人女性初のヒマラヤ8000m峰全14座登頂を果たした現役看護師で登山家の渡邊直子。登山をこよなく愛する彼女は、子どもから大人までを現地に連れて行きサポートする「ヒマラヤトレッキング」を企画、実施してきた。彼女が伝えたい、ヒマラヤ挑戦の意義と素晴らしさとは?※本稿は、看護師兼登山家の渡邊直子『エベレストは居酒屋です』(講談社)の一部を抜粋・編集したものです。

ヒマラヤは簡単に登れない
というイメージを壊したい

 14座登頂する前から友人をヒマラヤへ連れていく機会が何回かありましたが、2023年の年末から、私が知らない方々をヒマラヤへ連れていく企画を始めました。

 子どもから大人まで、さまざまな人と一緒にヒマラヤで過ごし、普段接することのできない8000m峰専門のシェルパたちと過ごしてもらう旅です。本来の自分に戻れるのは、きっと私だけではありません。その力を多くの人にも感じてほしい――それが、私が企画する旅の目的です。

 ヒマラヤは、“訓練を積んだ者しか行けない、簡単には行けない”というイメージを壊したい。私はずっとそう思ってきました。

 たとえばエベレスト街道は整備されていて、至るところに素敵なロッジがあり、いつでも休憩や宿泊ができる体制が整っています。険しい山登りなどほとんどありません。ポーターが荷物を運んでくれるので、身ひとつで歩けるのです。

 むしろ、日本の山のほうが、自分でテントや水、食糧を担ぎ、アルパインスタイルで登らなければならないことも多く、過酷なのは日本の山のほうではないかと思うことさえあります。