「自力整体」とは、整体プロの技法を自分におこなう人気メソッドです。「10年間苦しんできた慢性痛から解放された!」「7年間不眠症に悩まされてきたが、久しぶりにぐっすり眠れた!」「脊柱管狭窄症の診断を受けたが、痛みが和らぎ手術を回避できた!」「偏頭痛・生理痛がなくなった!」「健康的にダイエットできた!」など多くの声が寄せられています。
現在、国内・海外で約15,000名が実践。鍼灸、整体、ヨガを構成した動きで、痛み、コリ、冷え、疲労、不眠、便秘、不定愁訴を解消します。
今回、3分以内で痛みや不調を解決するワークを集めた『すぐできる自力整体』が発売。症状別の「悩み解決ワーク」のほか、じっくりほぐして骨盤調整もできる「4つのコース(動画つき)」を収録。著者の矢上真理恵さんは、「不調のほとんどは自力整体で解消できる」と語ります。
本書より一部を抜粋・編集し、その中身を紹介しましょう。
監修:矢上 裕 矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
(写真/榊智朗 構成/依田則子)

結局「ゆるめる習慣」が最高の健康法だった。整体プロが教える「脱力ワーク」とは? 腰痛も和らぐ!

たった3分「ゆるめる」習慣で、体はラクになる

 たった3分「ゆるめる」。その習慣で私の人生は変わりました。これまでの私は何もかもがんばりすぎて、体はカチカチに硬く冷え、痛みや不調に悩まされ続けていました。
 そんな私を救ってくれたのが「自力整体」だったのです。

 私がロンドンで活動していた30代前半、自分を追い込みすぎて心身のバランスをくずした時、幼少期から父(矢上裕・自力整体考案者)の横で見てきた自力整体をやってみたのです。正座になり、目を閉じ、ひざを開いて、おでこをゆっくり床におろし、両手でお腹をマッサージ。

 このたった3分にも満たない動きで、「こんなにも自分の体は緊張して、冷たくて硬かったのだ」ということに気づいたのです。
 ゆるんで体が温まると、体がすっとラクに。しばらく自力整体を続けたおかげで体調は復活、そして人生を取り戻しました。

 かつての私のような「冷たくて、硬い体」は不調や病のはじまりです。極端に言えば、死に近い状態だと思うのです。

 私たちは、リモートワークやスマホなどの普及により、気がつけば何時間も同じ姿勢です。動いているのは指先と眼球だけ。筋肉は硬くなり、関節はコチコチ。
 その状態が慢性化すれば、痛みや不調が現れ、病につながることもあります。
「あったかくて、柔らかい体」は、誰かの手を借りなくても、かんたんに取り戻すことができます。たった3分「ゆるめる」習慣で、体は変わるのです。

 3分に限らず1分でもよいので、作業をしている手を止めて、深呼吸をしながら、疲れているところをゆるめてみてください。いつもがんばっている体は喜んでくれるはずです。

 今回は『すぐできる自力整体』の中から、お尻や腰の筋肉をゆるめて血流を改善するワークを紹介しましょう。「腰痛」の緩和にも役立ちます。

結局「ゆるめる習慣」が最高の健康法だった。整体プロが教える「脱力ワーク」とは? 腰痛も和らぐ!矢上 真理恵(やがみ・まりえ)写真左
矢上予防医学研究所ディレクター
1984年、兵庫県生まれ。高校卒業後単身渡米、芸術大学プラット・インスティテュートで衣装デザインを学び、ニューヨークにて独立。成功を夢見みて、徹夜は当たり前、寝るのはソファの上といった多忙な生活を続けた結果、心身のバランスをくずし動けなくなる。そのとき、父・矢上裕が考案し約15,000名が実践している「自力整体」を本格的に学び、心身の健康を取り戻し、その魅力を再発見。その後、自力整体ナビゲーターとして、カナダ、ヨーロッパ各地、イスラエルにて、クラスとワークショップを開催。さらに英国の名門セントラル・セント・マーチンズ大学院で「身体」をより体系的に学び、2019年に帰国。現在、国内外の人たちに自力整体を伝えながら、女性のための予防医学をライフワークにしている。著書に、『すごい自力整体』(ダイヤモンド社)がある。

監修者:矢上 裕(やがみ・ゆう)写真右
矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
1953年、鹿児島県生まれ。関西学院大学在学中の2年生のとき、予防医学の重要性に目覚め、東洋医学を学ぶため大学を中退。鍼灸師・整体治療家として活躍するかたわら、効果の高い施術を自分でできるように研究・改良を重ね「自力整体」を完成。兵庫県西宮市で教室を開講、書籍の出版やメディア出演などで注目され、全国から不調を抱える人々が続々と訪れるようになる。現在約500名の指導者のもと、約15,000名が学んでいる。著書に『自力整体の真髄』『はじめての自力整体』(ともに新星出版社)など多数。遠隔地の人のために、オンライン授業と通信教育もおこなう。 写真/榊智朗